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【BRIGHT study】5年後のフォローアップの結果

進行期高腫瘍量濾胞性リンパ腫 or iNHLに対してBR療法 vs R-Chemo
BRIGHT study の5年後のフォローアップについて

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論文について

 

 

タイトル:

First-Line Treatment of Patients With Indolent Non-Hodgkin Lymphoma or Mantle-Cell Lymphoma With Bendamustine Plus Rituximab Versus R-CHOP or R-CVP: Results of the BRIGHT 5-Year Follow-Up Study

 

Pubmedの記事リンク

 

論文のPICO

 

P

未治療の高腫瘍量 iNHL(indolent non Hodgkin lymphoma)またはMCL(マントル細胞リンパ腫)
18歳以上
PSは2以下
CRE≦2 CCR≧50
FLに関してはGrade1 or 2(Grade3は除外)
CLL/SLLは除外

かつ

以下のうちから1つ以上を満たす
  • B症状あり
  • 3cm以上の病変が3つ以上
  • 7cm以上の病変が1つ以上
  • 悪性リンパ腫による症状がある
  • 過粘稠症候群
 

I

BR療法(リツキシマブ+ベンダムスチン)
 

C

R-CHOP または R-CVP
 

O

PFSについて
BR vs R-Chemo
65.5% vs 55.8%(HR=0.61 P=0.025)
 
OS(全生存率)
有意差なし
 
Safty profile:有害事象としてBRIGHT studyの報告から追加することは乏しい
 
BR療法で二次癌が多かった.
 
 

論文の詳細

 

Figure1 全患者群のPFS

65.5% vs 55.8% (HR 0.61, P=0.025)
 
 

iNHLの患者群

HR 0.70 , P=0.582
有意差はなし
 

MCL(マントル細胞リンパ腫)の患者群

HR 0.40, P=0.035 
 
 

OS(全生存率)について

 

全ての患者

差はなし
 

iNHLの患者

差はなし
 
 

MCLの患者

差はなし
 
 

TTNTについて

 

リツキシマブの維持療法について

MCL群ではリツキシマブ維持療法は少なかった.
IPI-intermediate risk, high riskの患者群ではRメンテナンスは少なかった.
 
その状態での比較は
R維持療法 した群 vs しなかった群 (HR 0.60)
 
→この研究だけではリツキシマブ維持療法の必要性を論じるのは難しい.
 
 

二次癌について

BR療法でやや多い.
40人 vs 24人
発生の中央値は30ヶ月程度経過してから
 
 

有害事象について

BRで9人,CHOPで4人が死亡している.(過去の報告と同じ)
 

論文のまとめ

BRIGHT試験の5年間のフォローアップ
 

5年間のPFS

BR vs R-Chemo群

全体:65.5% vs 55.8%(HR=0.61,P=0.025)

iNHL HR 0.70 P=0.582

MCL HR 0.40 P=0.035

 

MCLに関してはR-CHOPよりもBRの方が優れているだろう.

 

OSに関してはすべての群で有意差なし

 

二次癌はBR療法でやや多い

発症の中央値は30ヶ月.

 

有害事象については過去の報告と同様.

 

 

今日の写真 
 
 

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