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自己免疫性溶血性貧血(AIHA)にLow doseリツキシマブの効果は?

 
 

論文

Title(英語):Low-dose rituximab in autoimmune hemolytic anemia: 10 years after
Title(日本語):自己免疫性溶血性貧血(AIHA)に対して低容量リツキシマブ療法について
PubMed link:

 論文読む上での基礎情報

AIHAの概要について
 

 Clinical question

AIHAのステロイド抵抗性の症例で次の治療法というのは
確立はされていないが,Low dose リツキシマブはどうなんだろうか.
 

この論文のKey point

この論文の追試験
 
Low dose リツキシマブは治療に反応する症例は多い.
しかし,CADをはじめ,不応性の症例もおおいため,
今後の治療法の確立が待たれる.

 Abstract

 
 背景
リツキシマブは高い.(価格が)
また,高齢者などの症例では免疫不全が問題となる.
Low doseのリツキシマブについて検討した.
 方法
上の論文から20症例を追跡調査し,さらに新規患者を加えて調査した
Low doseリツキシマブは(100mg の固定量を1週間に1度4週間投与する.)
結果
PFSはAIHAのタイプと優位に相関していた.(Figure1B)
他の症例と比較してPFSは温式AIHAは64ヶ月.他のAIHAは25ヶ月であった.
(64 months [95% CI, 26.6-102] vs 25 months [95% CI, 9.441.6]; P 5 .004])
 
 
有害事象に関してはGrade3to4は認めず.
また,112ヶ月後のIgG,IgA,IGMはベースラインと同等であった.
再発例のうちが14例がLow doseリツキシマブを投与され,9例(64%)が治療効果があった.
 
まとめ
ステロイドの副作用が想定される患者群や高齢者やフレイルの症例では
温式AIHAの二次治療としてLow dose リツキシマブは有効である.
 

 Table and Figure 

Table1:患者群

年齢中央値は66歳
観察中央期間は53ヶ月
リツキシマブの奏功には時間がかかる症例がある.
 
Figure1A

観察期間にばらつきがあるため,参考程度
 
Figure1B

f:id:ketsueki:20190627102750j:plain

 
AIHAの病型によってRの反応性は変わってくる.
温式AIHAの二次治療として,Low Doseリツキシマブは選択肢である.
 

論文の要約

温式AIHAの二次治療として,Low Doseリツキシマブは選択肢である.
しかし,他のAIHAの病型では,他の治療選択肢をとるべきである.